Q. 術後、初めて社会復帰装具を選択するときのポイントやヒントを教えていただきたいです。
A. 術直後に使用していた装具で、漏れるようになったら社会復帰用装具を検討する時期になりますので、ストーマの高さに加えて、ストーマ近接部の皺やくぼみの状態をよく観察して、装具を選択します。
Q. ストーマに浮腫があったり、皮膚トラブルや術後創と近くなどで、術後のパウチ選択に迷うことがあります。WOCNsも毎日勤務でいないため、パウチ選択する上でポイントやパウチの特性など基礎の部分ではあると思いますが、教えて頂けると幸いです。
A. ストーマ浮腫を認める場合は、粘膜損傷を予防するため、ホールカットを最大径に併せてカットし、露出する近接部の皮膚は用手成形皮膚保護剤で全周を保護します。皮膚トラブルが排泄物による影響でびらんを発生している場合には、粉状皮膚保護剤を適量散布します。術後創が感染していない場合は、面板を上から貼付しても問題ありません。感染している場合は、医師の指示に従い、創傷管理が必要になります。
Q. ストーマベルトを使う基準について知りたい。
A. 深い皺やくぼみがあり、近接部の追従性が確保できない場合に、固定を強化する目的で使用します。特に腹壁が柔らかく、脂肪層の下垂があるような方には最適です。また、やや硬い腹壁で凸面装具の固定を強化する場合にも使用します。
Q. 手で自由に成形できる用手成形皮膚保護剤がありますがどのくらいの量、幅、大きさが適当かわかりません。教えて頂きたいです。よろしくお願いします。
A. 膨潤や溶解の程度はメーカーによって異なるため、その選択はとても難しいと思います。そのような場合は、セミナー内でもお伝えしたように、過度な膨潤を起こしにくい、ブラバプロテクティブシールの使用をお勧めします。
Q. 凸面装具と平面装具の使い分けをどのように選択すればよいか、知りたい。
基本的にはストーマに高さがある場合には平面装具、無い場合には凸面装具を選択基準とします。しかし、高さがある場合にもストーマ近接部の状況に応じて、平面装具以外の選択肢も考慮します。
Q. 術後創部からの浸出液で面版が溶けてしまう時の対応や便の柔らかさはどの程度に調整するのが良いのか知りたいです。
A. 滲出液を認める術後創が近接する場合、フィルム材などで面板外周部の追従性を確保することが多いと思いますが、滲出液を吸収しないものを使用すると、外周部からの剥がれの原因になりますので、ブラバ伸縮性皮膚保護テープのような吸収作用のある皮膚保護剤のご使用をお勧めします。また、便の軟らかさについては、排泄口の大きさによって性状の調整具合が異なりますので、医師の指示のもとご対応頂くことをお勧めします。
Q. びらんなどの症状が出現したときの軟膏(ローション)の使い方や塗った後どのくらいして貼ったらいいかなど、患者さんに指導するときのポイントなどお願いします。
A. びらん部から滲出液を認める場合は、まず粉状皮膚保護剤を使用します。原因が排泄物の接触である場合はそれを予防するだけで改善する場合がほとんどです。抗真菌薬やステロイドなどのローションを塗布する必要がある場合は皮膚に薄く伸ばして、乾いたら面板貼付が可能です。もしべたつきが気になるようであればティシュオフで対応しています。
Q. なるべくアクセサリーを使用しなくていい漏れない方法や装具はないでしょうか。
A. アクセサリーはストーマケアに欠かせないストーマ用品の1つです。セミナー内でもお伝えしたように、アクセサリーを使用しないシンプルケアが退院後のトラブルに繋がるケースも多いため、これからはアクセサリーをいかに簡単に使用するか、という視点でストーマケアを考えていく必要があるかもしれません。
Q. 排液が多くベルトしても装具がくっつかない、すぐ剥がれてしまう人の対処
A. すぐに剥がれてしまう原因が何であるかをよく観察する必要があります。皮膚の乾燥なのか、皺やくぼみがあり、その部分が現在の装具で補正できていないのか、きちんと皮膚が乾いた状態で貼付しているか、など、原因をよく観察し、それに応じた対処を行っていく必要があります。
Q. ストーマの浮腫が起こった時は安静を促していますが、他に対処方法はありますか?浮腫が持続した場合のリスクも教えてください。また、ストーマ傍ヘルニアをもっており、イレウスを起こした場合退院後観察点や注意点等教えてください。
A. 浮腫が起こった場合、その原因が何であるかを観察する必要があります。もし、ストーマ脱出によって腸管浮腫が軽減しない場合は、腹圧がかからない姿勢を保持していただく必要があります。しかし、手術直後の状況や化学療法の影響など、原因は様々ですので、必ずしも安静が必要とは限りません。まずは、粘膜の色調に問題はないか、排泄物が適切に排泄されているかを確認し、必要であれば医師の指示を仰ぐことも必要です。また、イレウスを起こした場合も同様に医師の指示に従い、対応する必要がありますが、前述の通り、粘膜の色調や排泄物の状況等の観察が必要です。
Q. 皮膚トラブルや水溶便が続き面板がすぐに浮くことがある。
A. びらんがある場合には、粉状皮膚保護剤で滲出液の水分をコントロールし、粘着剤が密着する環境を整えることが大切です。また漏れの原因が水様性排泄物である場合には、耐久性を維持することが必要ですので、耐久性の高い膨潤型の皮膚保護剤を選択、もしくは用手成形皮膚保護剤を併用することをお勧めします。しかし、近接部の皺やくぼみが原因となっていることもありますので、腹壁の形状をよく観察することが大切です。
Q. ストーマ脱出が多い患者さんに日常生活でどのような点で気をつけて生活してもらえば良いでしょうか。また、ストーマ造設後ボディイメージの変化に対し声かけ、ケアなどで気をつけるべきことがあれば教えてもらいたいです。
A. ストーマ脱出を発生した後は、ストーマ粘膜の色調や排泄物が適切に排泄されているかなどの観察をしてもらいます。心理的ケアについては機会がありましたら、別のセミナーでお伝えできればと思います。
Q. 皮膚トラブルの対処方法、ストーマ位置が適正でなく貼付しずらい位置にあり漏れが防ぎにくい場合について。
A. 皮膚トラブルが何によって発生しているのかを確認します。排泄物の接触によりびらんが発生している場合には、粉状皮膚保護剤を使用します。また漏れが発生する原因が近接部の皺やくぼみなのか、面板貼付部に術後創がありそこからの滲出液の影響なのかなど、その原因をまず明確にすることが大切です。
Q. 認知症のある方のストーマ管理について。触る、外すなどある方の装具選びの方法又は対策について、何か良い方法があれば、アドバイスを頂きたいです。
A. とても個別性の高い内容なので、正解はだせません。試行錯誤しながら、1つ1つ解決策を見つけ出すことが必要ですが、触る原因が何なのか、例えばストーマ袋内に溜まった排泄物が違和感なのか、面板貼付部の搔痒感なのか、など、その原因を詳細に把握することで、解決策が見つけ出せることもあります。
Q. 手術創の近くにストーマ造設している場合に漏れたりうまくパウチが貼れなかったりすることがあります。そんな時はどのように処置したらいいのか教えていただきたいです。
A. 滲出液を認める術後創が近接する場合、フィルム材などで面板外周部の追従性を確保することが多いと思いますが、滲出液を吸収しないものを使用すると、外周部からの剥がれの原因になりますので、ブラバ伸縮性皮膚保護テープのような吸収作用のある皮膚保護剤のご使用をお勧めします。また、便の軟らかさについては、排泄口の大きさによって性状の調整具合が異なりますので、医師の指示のもとご対応頂くことをお勧めします。
Q. Wストーマで面板が重なる場合や、滲出液が多い創部に近い場合の工夫、実践について。
A. ホールカットの位置を中心部からずらすなどの対応をとったり、面板外周部をカットして対応することもあります。
Q. ストーマの脇などスキンレベルから滲出液があるときの漏れない貼りかた、装具選択の方法。
A. 滲出液がある場合は粉状皮膚保護剤で対応します。もし瘻孔である場合には、ストーマの高さがスキンレベルである場合と同様に、凸度のある凸面装具を選択、用手成形皮膚保護剤を併用などの対応を行っていきますが、どの状況においても、スキンレベルだから漏れるのか、それともその位置に近接して皺やくぼみがあるのかなど、腹壁の状況をしっかり観察することが大切です。
Q. 面板が正中創に被る場合、抜糸までに正中創側からの便漏れすることが多いので、対処方法を聞いてみたいです。
A. 滲出液を認める術後創が近接する場合、フィルム材などで面板外周部の追従性を確保することが多いと思いますが、滲出液を吸収しないものを使用すると、外周部からの剥がれの原因になりますので、ブラバ伸縮性皮膚保護テープのような吸収作用のある皮膚保護剤のご使用をお勧めします。また、便の軟らかさについては、排泄口の大きさによって性状の調整具合が異なりますので、医師の指示のもとご対応頂くことをお勧めします。
Q. 装具ごとの交換間隔。
A. 各メーカーのカタログに貼付目安期間が記載されておりますので、そちらをご参考ください。また、観察のポイントとしては、面板の裏側の開口部の状況を確認し、1㎝以内で管理できていれば、その交換間隔は適切であると判断します。
Q. 小腸ストーマ造設の装具選択について。
A. 基本的には装具選択の方法はセミナー内でお伝えした内容と同様です。
Q. 水様便の時に漏れにくくする方法。
A. 漏れの原因が水様性排泄物である場合には、耐久性を維持することが必要ですので、耐久性の高い膨潤型の皮膚保護剤を選択、もしくは用手成形皮膚保護剤を併用することをお勧めします。しかし、近接部の皺やくぼみが原因となっていることもありますので、腹壁の形状をよく観察することが大切です。
Q. 腹部膨満のあり方が、日によって張りに変化があり漏れが多くて困っています。
A. 日によって、腹壁の状況が変化する原因が何であるかにもよりますが、食後の状況によっても腹壁の状態は変化しますので、なるべくそのような影響が起こりにくい時間帯で観察していただくと良いかもしれません。
Q. どんな皮膚保護剤を使用しても漏れていたが、ブラバペーストの使用で漏れの頻度が減ったのは、細かいしわに対応出来たからでしょうか?
A. 恐らくそうであると思います。また、粘着性も高いため、密着性が確保できたことも奏功した要因かと考えられます。
Q. 使用している会社が数社あるが同じような製品と受け取れる部分があり、使い分けがしにくい。
A. 個人的な経験ですが、色々なメーカーを試用する前に、まずは得意なメーカを1つ作っておくと、後の装具選択のポイントが理解しやすくなります。
Q. ペーストやリングのメーカーによる違いは漏れやすさにどのくらい影響しますか?
A. ストーマ保有者の個別性にもよりますので、はっきりとしたお答えができません。ただ、各メーカーにより、耐久性などに差がありますので、その違いをご評価いただくと良いと思います。
Q. ストーマ袋に便がたまることに無頓着で、便をためすぎて漏れる患者の場合(認知症とか一人暮らし)どのような工夫をされていますか?
A. すぐに解決できる問題ではないかと思いますので、漏れの原因がなんであるかを患者さんとよく話し合い、それを解決するためには排泄物をため過ぎない方が良いことを繰り返しお伝えしていくしかないかと考えています。
Q. びらん状態の時のパウダー以外の対応の仕方。
A. 基本的には粉状皮膚保護剤の使用をお勧めしますが、滲出液が少ない場合は用手成形皮膚保護剤で対応できることもあります。
Q. 今、ストーマ部分の腫瘍が大きくなって装具選択を考えている患者さんがおられます。 そういう方の話を聞かせて頂けると、参考になると思います。
A. ストーマ部癌は稀な疾患であり、機会がありましたら、個別で対応させて頂ければと思います。
Q. 50〜60代の腹直筋が発達した男性患者の、低いストーマの場合、選択する装具に悩むことがあります。
A. 凸面装具で反発が懸念されるような場合には、ベルトの併用をご検討頂くと良いと思います。また、個人的な経験ですが、私はそのような患者様にセンシュラプラスを選択することが多いです。
Q. イレオストミーの方でドレナージをする場合、便性がどの程度までならドレナージが可能なのでしょうか。また、ガスも一緒にドレナージすることが可能なのでしょうか。
A. 通常の内径接続型のウロガードなどの場合は、食物残渣などによる詰まりが発生し、ドレナージ不良を起こすことがあります。弊社の排液バッグは外径接続型になりますので、そのような現象を防ぐことができます。
Q. ガス音の対応傍ヘルニア予防について
A. ガス音の対応については、専用のカバーなどがありますが、なかなか満足のいくものは少ないかと思います。食事の内容を調整することでガスの量を減らすことも可能ですので、栄養指導等もご検討ください。また、傍ストーマヘルニアについては、手術手技の影響も多いため、予防は難しいかもしれませんが、腹筋などは控えて頂くようお伝えしています。
Q. 傍ヘルニア患者の装具選択について・皮膚の弱い患者の皮膚保護剤選択の仕方(パッチテストなど)
A. 傍ストーマヘルニアについては、座位と臥位で腹壁の形状やストーマの高さが大きくことなることがありますので、臥位でストーマの高さや近接部の状況に変化がなければセンシュラミオコンケーブをお勧めします。もし変化がある場合で、腹壁の状況にマッチすれば、センシュラプラスなども奏功するかと思います。また、皮膚の弱い方への選択については、基本的なスキンケアを実施していれば問題ありませんが、皮膜剤の併用を検討したり、乾燥を認める場合にはシルティ保湿ローションを併用するなど、スキンケア用品の追加を検討します。
Q. イレオストミーの装具選択や排便調節のための内服薬等について
A. 内服薬等については医師の指示に従い、実施してください。
Q. スキンレベルの回腸ストーマケア。 認知症患者のストーマケア。特に装具を剥がしてしまう方への対応等。
A. スキンレベルの回腸ストーマケアについてはセミナー内でお伝えした内容になります。認知症患者のストーマケアについては、とても個別性の高い内容なので、正解はだせません。試行錯誤しながら、1つ1つ解決策を見つけ出すことが必要ですが、触る原因が何なのか、例えばストーマ袋内に溜まった排泄物が違和感なのか、面板貼付部の搔痒感なのか、など、その原因を詳細に把握することで、解決策が見つけ出せることもあります。
Q. 超肥満体の方の装具選択が知りたいです。
A. 肥満体形の方の場合もストーマ周囲の皺やくぼみの状況を観察する方法は同じです。個人的な経験ですが、腹壁が柔らかく腹壁脂肪層が厚い方が多いので、ベルトの併用や固定型二品系装具を選択することが多いです。
Q. ストーママーキングについても少し教えていただきたいです。
A. 今後のセミナー内容として検討致します。
Q. 術後1週間ほどして患者さんの腹壁に合わせて、センシュラミオの面板を選択する事があるのですが、近接部は密着が良いのに外縁が沿わない事があります。使用する腹壁のポイントとしてアドバイスを教えて欲しいです。
A. 腹壁の硬さとセンシュラミオの凸度がマッチしていない可能性があります。外周部から浮き上がる原因は反発が考えられますので、凸度を下げる、もしくはセンシュラプラスへの変更をご検討ください。
Q. ストーマと皮膚辺縁の亀裂の対処方法
A. 亀裂がなぜ発生したのか、その原因にもよりますが、亀裂がある部分の外周部をカットして面板を貼付していただくことをお勧めします。
Q. 粉状保護剤の散布量の目安が知りたいです。
A. 散布後ゲル状に固まり密着しているものだけを残し、それ以外の余分な粉状皮膚保護剤は振り払います。
Q. 1枚貼りと凸面使用の違いは?
A. 用手成形皮膚保護剤と凸面装具の選択はその理由が異なります。
Q. ストーマ周囲に発赤ができ始めた場合、ケアとして一番に行ったほうがいいことは何か悩む。発赤があるが板面ははらなければならないので悩んでいます。
A. 発赤ができた原因が排泄物である場合には、必ずそこに排泄物が接触する理由がありますので、皺やくぼみの状況をよく観察し、隙間ができない環境を整えます。びらんの滲出液により、面板の密着性が確保できない場合には、まず、粉状皮膚保護剤を併用します。
Q. 排泄口がマジック式の袋を使用している方が、最近水様便が続いており通気口がつまってしまい、ガスが多いためパンパンになってしまうため袋が1日も持ちませんが、どのように対応したほうがいいでしょうか
A. キャップ式にご変更頂き、外径接続型の排液バッグの使用をお勧めします。キャップ式への変更や排液バッグの併用が難しい場合には、排泄物の性状をコントロールできるよう医師に確認すると共に、食事内容の確認やガスを減らす食事内容等の情報提供を目的とし、栄養指導をご検討頂くと良いかもしれません。
Q. 皮膚保護剤の練状、アルコール含有とそうでない物があるのは何故ですか?
A. アルコールが含有されている練状皮膚保護剤は、含有されていないものに比べてコシがあるため、使いやすいです。しかし、アルコールを揮発させる作業が必要であることや、最近はアルコールフリーが好まれる傾向にあるかと思います。
Q. ストーマ周囲に発赤ができ始めた場合、ケアとして一番に行ったほうがいいことは何か悩む。発赤があるが板面ははらなければならないので悩んでいます。
A. 発赤ができた原因が排泄物である場合には、必ずそこに排泄物が接触する理由がありますので、皺やくぼみの状況をよく観察し、隙間ができない環境を整えます。びらんの滲出液により、面板の密着性が確保できない場合には、まず、粉状皮膚保護剤を併用します。
Q. 姿勢によってストーマの大きさが変化(1cm弱)する場合の対応方法がしりたい。
A. ストーマのサイズが変化する場合は、大きいサイズに合わせてホールカットを行います。露出する皮膚には用手成形皮膚保護剤を使用します。
Q. 退院日数の短縮で指導時間が限られており、数種類の装具を試用することもままならないことも多いです。訪問指導はまだ導入していません。WOCの介入、スタッフの知識、手技向上、早めのストーマ外来受診以外にできることがあれば教えていただきたいです。
A. 数種類の装具を試用することが良いとは限りません。患者さんが望む交換日数が可能な装具を選択できているか、皮膚障害を発生させずに定期交換が行えているかを評価することが大切です。
Q. 日によって便が排泄孔から上方で滞留する方がおられます。内服で便性状もコントロールしているのですが、ストーマケアで介入や指導できるところはあるでしょうか?
A. ストーマ袋内が陰圧になっている場合は、排泄物が上方で停滞することがあります。そのような場合は脱臭フィルターを付属のシールで塞ぎ、ストーマ袋内の空気圧をコントロールしていただくことをお勧めします。また、消臭潤滑剤で解決できることもありますので、ご検討ください。
Q. 単品系と二品系どちらがベターなのか迷う時があります。リウマチなどで巧緻性が難しい方に二品系を使いやすくするコツなどあれば教えて下さい。
A. 予め嵌合させてから腹壁に貼付する方法をご検討ください。個人的なには、単品系を使用し複雑にアクセサリーを併用しても安定したストーマ管理ができない場合、固定型二品系を使用し、解決する症例を多く経験しています。
Q. 購入してしまった袋を別のタイプのものに変更したい場合、未開封の箱のものは交換できる方法はありますか
A. 未開封であれば交換可能かと思いますが、ストーマ保有者様が購入されている代理店にご確認ください。
Q. 面板貼付後1分の押さえでコロプラストの面板は追従しますか?腹壁の状態や活動性の影響もあるので短すぎるように考えますがいかがでしょうか?
A. コロプラストの製品であれば、1分で密着します。しかし、患者さんに指導する場合には、1分よりも短い時間で換算する方もいらっしゃるため、もう少し長く(3~5分程度)でお伝えするようにしています。
Q. ストーマ近接皮膚に真菌感染症などを合併した場合に、装具の交換頻度のめやすや、装具選択(一時的に単品系を二品系にするなど)のポイントなどありますでしょうか?
A. 真菌感染を合併した場合は、毎日交換して洗浄することをお勧めしますが、まずは医師の指示を仰いでください。交換頻度が多くなりますので、短期交換の単品系で良いと思います。
Q. 膨潤と溶解の違いでケアに影響ありますか?
A. 水様~泥状便の場合は耐久性の高い膨潤型の皮膚保護剤を選択します。そのような場合に溶解型を選択すると、近接部の皮膚が保護できない場合があります。
Q. 排液バッグのホース部分がバッグに移行する部分で腰折れして滞留する方がいます。良い方法がないでしょうか(イレオストミーで夜間のみのバッグを使用している方です)?
A. パジャマのズボンに一か所、穴をあけてその部分から出すようにすると、折れ曲がりを防ぐことができた症例を経験したことがあります。
Q. 皮膚障害で保護剤だけで対応しない方がいい場合はありますか?軟膏使用することがありますが、どこまで保護剤だけで、様子を見ていいのでしょうか。
A. 基本的には排泄物が接触したことが原因で発生した皮膚障害は皮膚保護剤のみで対応可能です
Q. 術後のストーマ装具選択のフローチャートなどを導入している施設はありますか。
A. 複数のご施設で独自のフローチャートを導入していると思います。
Q. 用手成形保護剤は皮膚に直接貼付するのか、装具に貼付するのか決まりや推奨していることはありますか?
A. 用手成形皮膚保護剤の貼付方法については、露出皮膚を保護する目的で使用する場合には直接皮膚に貼付していただいた方が良いと思います。しかし、水様性排泄物が多量に排泄されるような場合には、腹壁に貼付した用手成形皮膚保護剤が排泄物で汚染してしまうこともあるかと思いますので、面板側に貼付すること考慮します。
Q. 洗浄方法について、市販でおすすめのものなどありますか?
A. 通常のボディーソープで構いません。皮膚が脆弱な方、化学療法をされている方などは、シルティ水のいらないもち泡洗浄などの保湿成分配合の洗浄剤の使用をお勧めします。
Q. ビランなどで近接部などに軟膏処置した場合面板はどのようにはると剥がれにくくなりますか?
A. 排泄物が原因で発生したびらんに対しては、粉状皮膚保護剤のみで対応することをお勧めします。
Q. 洗浄についてポイントはありますか?イレオストミーだと入浴の時に洗ってその後貼ったほうがいいでしょうか?
A. 通常のボディーソープでの洗浄で構いません。イレオストミーの場合は、排泄物の管理が難しいこともありますので、お風呂から上がるタイミングで洗浄し、入浴直後に汗をよく拭いてから貼付することをお勧めします。
Q. ケア時の写真に写っているビニール袋と茶色のものは何ですか
A. 防水シーツです
Q. ストーマの装具が度々変わるため、退院後も変わる可能性があると伝えると、金銭面を必ず気にされます。どう伝えてあげたら良いですか
A. 交換日数の延長がトータルコストの削減に繋がります。腹壁の変化等で装具を変更することを私たちがデメリットと感じているとそれが患者様に伝わってしまうこともありますので、装具を変更することで、交換日数がその時の状況から延長できることで装具交換回数が減り、月のコストが下がることをお伝え頂くと良いと思います。
Q. 手術翌日の面板交換の場合、面板カットはどの程度実際のサイズより大きくカットすればよいですか。浮腫を見越したカットのポイントが知りたいです
A. 最大径に合わせてホールカットを行い、露出した近接部の皮膚は用手成形皮膚保護剤で保護してください。
Q. 退院後のストーマサイズ変化について患者さんによって様々ですが、兆候などはあるのでしょうか?
A. 手術直後はストーマは浮腫を認めます。それが軽減するとストーマのサイズが縮小します。それが起こり始めるのが、2週間目以降が多いかと思います。
Q. 術直後は、平面の装具を使用していますが、凸面の装具に変更したい場合は、術後何日目からが良いとかは、ありますか?
A. 平面装具で漏れが発生するようになれば、装具変更を検討します。
Q. ウロストミーの交換時に皮膚に白色の付着物がつきます。中1日で交換していますが、皮膚も脆弱な為、皮膚皮膜剤を使用した場合、洗浄時注意する事を教えてください。
A. 粘液が付着しているのだと思いますので、除去して構いません。皮膜剤を使用してる場合の洗浄時の注意点は特にありません。
Q. 訪問看護師をしています。退院時に、半年分の装具の申請が済んで持ち帰られる方があり、装具変更が難しい状況があります。試供品等をご相談して対応していますが、装具変更が難しく、管理も難しくなった場合の、方法は経済的困難な方の場合、どのような方法がありますか?
A. 開封前であれば交換可能な代理店もありますので、ストーマ保有者様が購入している代理店にご相談ください。
Q. 面板が重なり合う時の対処を方法教えてください
A. 面板外周部をカットする、もしくはホールカットを中心部からずらすなどで対応します。
Q. 術後のストーマ交換時に、正中創に外周がかかり、滲出液が出ているため、張り替えた数時間後から漏れがあります、どうしたらいいですか?
A. 滲出液を認める術後創が近接する場合、フィルム材などで面板外周部の追従性を確保することが多いと思いますが、滲出液を吸収しないものを使用すると、外周部からの剥がれの原因になりますので、ブラバ伸縮性皮膚保護テープのような吸収作用のある皮膚保護剤のご使用をお勧めします。
Q. ドレーンや、正中創をさけて、装具を貼る場合は、面板の接着する部分が少ない
A. 面板外周部をカットする、もしくはホールカットを中心部からずらすなどで対応します。
Q. 臍部の凹みから剥がれてしまう時はどうしたらいいですか?
A. 臍にかかる部分の外周部をカットする、もしくは臍を用手成形皮膚保護剤で埋めるなどの対応をします。
Q. 創部に面板がかぶってしまう場合はパーミロールなどで保護はよいのでしょうか?
A. 滲出液を認める術後創が近接する場合、フィルム材などで面板外周部の追従性を確保することが多いと思いますが、滲出液を吸収しないものを使用すると、外周部からの剥がれの原因になりますので、ブラバ伸縮性皮膚保護テープのような吸収作用のある皮膚保護剤のご使用をお勧めします。
Q. ドレーンや、正中創をさけて、装具を貼らなければいない時、漏れないようにするためには、どのように貼ればいいでしょうか?
A. 面板外周部をカットする、もしくはホールカットを中心部からずらすなどで対応します。
Q. 泡石鹸で洗浄していますが、ストーマ自体には石鹸はつけない方が良いのでしょうか?
A. ストーマに石鹸がついても問題ありません。
Q. 質疑応答でも軽く触れられていましたが、感染創とストーマが近接していて面板が被ることを避けられない場合の管理についてもう少し詳しく知りたいです
A. 感染創とストーマが近接している場合は、ホールカットをする位置を中心からずらし、感染創と反対側に接皮面積を確保できるように工夫します。また、面板外周部をその状況に応じてカットし、密着性を確保する目的で、ブラバ伸縮性皮膚保護テープを併用すると良いでしょう。
Q. ストーマの抜糸はいつ頃行うのが適切ですか?抜糸をするタイミングの目安や基準などありますか?抜糸前まては、浅い凸面のみといわれ、他社の3ミリ凸面を使用することが多いですが、コロプラストの凸面は、抜糸後の使用の方がいいですか?うまく質問できず、すいません。
A. 個人的な経験上、手術後1週間程度かと思います。抜糸の可否については基本的には医師の判断になると思いますので、主治医にご確認頂くことをお勧めします。また、抜糸までの凸面型の適応ですが、凸面型を使用することで縫合不全を起こすというエビデンスはありませんので、必要であれば、凸面型を使用しても問題ありません。ただ、粘膜離開のリスクを懸念される場合には、センシュラ ミオ ソフトであれば、安心してご使用頂けるかと思います。
Q. 練状皮膚保護剤に、アルコール含有とそうでないものがある理由を教えて下さい。
A. アルコールが含有されている練状皮膚保護剤は、含有されていないものに比べてコシがあるため、使いやすいです。しかし、アルコールを揮発させる作業が必要であることや、最近はアルコールフリーが好まれる傾向にあるかと思います。
Q. 講演聴講しましたありがとうございました。ストーマ装具選択のポイントを学習することができました。質問ですが、頭側と尾側で腹壁が異なる場合、硬い腹壁と柔らかい腹壁どちらかに合わせる必要があるのか、アクセサリーを工夫して対応する必要があるのか、もしくは別の方法があれば教えていただきたいです。また、用手形成保護材は、皮膚に直接貼付する場合と装具に貼付する場合とありますが違いがわかりません。決まりや推奨していることがあれば教えていただきたいです。この学びを活かして後輩に指導できるようになりたいと思います。ありがとうございました。
A. 腹壁の硬度が頭側と尾側で異なる場合、恐らく、尾側にくぼみや皺が発生していることが多いのではないでしょうか。そのような場合はくぼみ部分に用手成形皮膚保護剤を使用し、段差を補整(隙間を埋める)します。段差の補整が適切に行えているか、もしくは凸面型の選択のみで可能かどうかを判断する場合には、講演内でもお見せした動画のように、これから選択する装具を腹壁にあててみて、くぼみや皺などの隙間を埋められているかを確認してみると良いかと思います。また、用手成形皮膚保護剤の貼付方法については、露出皮膚を保護する目的で使用する場合には直接皮膚に貼付していただいた方が良いと思います。しかし、水様性排泄物が多量に排泄されるような場合には、腹壁に貼付した用手成形皮膚保護剤が排泄物で汚染してしまうこともあるかと思いますので、面板側に貼付すること考慮します。
Q. 小児のパウチ選択について質問です。出生後すぐにストーマ造設されワンピースを使用していましたが、成長と共に体をひねる、腹臥位になるなどの動きが出てきて漏れが頻繁になるようになりました。用手保護剤を全周に置いたり、シワが出る部分に置いたりしながら対応していましたがなかなか良くならずでした。便の量も増えてきたため、大人用の面版が柔らかいものを使用するようにしてみました。すると一定の効果はあり漏れの回数は減ってきたのですが、体動が活発になるにつれて漏れが多くなり、凸型を使用することにしましと。センシュラミオシリーズのものは排気の黒のスポンジ?が大きく、そこで便が行き止まり漏れてしまう、また排気がしっかりされるため、パウチがぺちゃんこになってストーマ近くで便が滞留し漏れるなどのトラブルが多くありました。パウチ選択がよかったのか?他の方法があったのか?左記の場合はどう対処すればよかったのかを教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
A. 大型円形フィルターの部分で排泄物が停滞し、そのような状況でストーマ袋が陰圧になった場合には、漏れに繋がるケースもあるかと思います。もし陰圧が原因であれば、それを予防するために脱臭フィルター付ガス抜き孔を同梱のブルーのシールを貼付し、ガスの抜け具合を調整していただくと良いかもしれません。
Q. 水様便が出る方の場合、ウロガードの様に出せたらとても便利だと思います。水様便に食物繊維がはいっていると閉塞することもあるのでしょうか?
A. 通常の内径接続型のウロガードなどの場合は、食物残渣などによる詰まりが発生し、ドレナージ不良を起こすことがあります。弊社の排液バッグは外径接続型になりますので、そのような現象を防ぐことができます。
Q. 質問にも記載しましたが以下の2点が気になりました。①術後のストーマ装具にかんする内容で早期合併症の予防で、外科的合併症が含まれていましたが、装具で外科的合併症は防げないように思いますので、初心者対象のセミナーですので配慮が必要であったと考えます。②退院後の装具の交換間隔ですが、中2日と表現されていたと思いますが、それは個々の患者さんの希望や生活状況、ストーマ管理状況によって違うと思います。すべての患者が中2日ではないですし、目指す必要もないと思います。セミナーで中2日とか説明を聞いてくると、ケア経験の浅いナースはそれがゴールととらえてしまいますので、表現を工夫頂くと幸いです。今回は病棟看護師が複数名参加していると思い、参加しました。初心者対象が最も難しいので、あえて意見をさせて頂きました。お疲れ様でした。
A. 貴重なご意見を頂き、ありがとうございます。今後の参考にさせて頂きます。
Q. ストーマ周囲のスキンケア(洗浄)を手で実施してましたが、シャワーや入浴時などすぐに洗浄できる環境でないと周囲に汚染してしまうので気になりました。
A. 貴重なご意見を頂き、ありがとうございます。今後の参考にさせて頂きます。
Q. 用手成形皮膚保護剤の膨潤しやすいもの、しにくいものはどうしたら見分けられますか?また膨潤しやすいものを選ぶメリットはなんですか?
A. 膨潤しやすいものは、水分を吸収し、溶け崩れず隙間を埋めることができます。しかし、過度に膨潤する場合は、面板が浮き上がる原因となります。